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有限会社プロソフト

家庭用ゲーム(コンシューマ)、ソーシャルゲーム(ネイティブアプリ/サーバー)の開発会社


私が独学でゲーム会社へ入るまで(1)

文責:nitro

私が独学でゲーム会社へ入るまで(1)

・はじめに
この文章は私が有限会社プロソフトへ入社する前後について記憶を頼りに書いたものです。
前提として、私の実家の教育方針から家庭用ゲーム機を禁制品扱いしていた事に加えて、基礎の段階から独学だったために大学や専門学校などで情報工学の講義を受けていません。
読者層は狭いと思われますが私自身の反省も兼ねて後学となれば幸いです。

・言語の存在を知る
プログラミング言語に触れるきっかけは様々かと思いますが、私の場合はフィクションの中で描かれたものから興味を持ちました。どうやら『C言語』なるものでゲームを作っている描写があり、コンピュータに対して命令を与える『プログラム』なるものを知るきっかけになりました。
プログラムと聞くと運動会のおしながきを先に浮かべますしプログラマという単語に対するイメージは、某恐竜公園で穏やかではない事を企んだ末にエリマキトカゲからお仕置きされてたあの人、程度のものだったので、それに比べれば認識も大きく変わります。
幸いC言語の入門を謳う講座はWeb上に溢れていたので早速取り組もうとしたところ、意外な場所でつまづきました。後で知ることになりますが、プログラムを実行するための準備をコンピュータ上で済ませる必要があり、入門者の多くがここで脱落するとのことです。私の場合も、「意味は分からなくて構いません」と言われるままに『ソースコード』なるものをメモ帳へ書き写し、「次にコンパイルします」という指南が注釈なしに現れて一度夢を諦めました。が、その次にすがった講座がプログラミング環境の準備について多くを割いていたため、ビジュアルなスタジオやユニックスじゃないアピールの『コンパイラ』を無事入手し、通過儀礼と思しき『hello, world』プログラムが完成しました。これは新たに覚えるプログラミング言語についてその準備が整ったことを確認するため、もしくは儀式のようなものとして最初にこれを行うのが慣わしの様です。

・入門書を読む
様々な講座を拾い読みする内にそれらの元になったという本が挙げられており、その中で選んだのが『プログラミング言語C K&R』の原書でした。当時の私はペンやアップルを持っている以上の英語を理解しているとは言えず、何となく格好よさそう以外で購入に踏み切った動機が思い浮かばず、邦訳版が存在していることを知るのはしばらく後になります。
とはいえ、翻訳で手間取ったからか本の内容がとても整理されていたからか、今まで拾い食いしていたレッスンとは比較にならないほど理解が深まり、この本を書いたのがそもそもC言語の生みの親だと知ってようやく腑に落ちます。
同じ作者の『プログラミング作法』(邦訳)も読みながら、C言語の外へ手を伸ばし始めたのもこの時期でした。なにぶん独学なので軸も定まらず、『基本情報技術者試験』というアカデミックな響きに誘われて受験し、受験本巻末にあった『アセンブリ言語』の泥臭さが琴線に触れて『はじめて読むアセンブラ』シリーズへ脱線、多分これのおかげで『ポインタ』のつまづきが最小限で済んだ気がします。
(つづく)